日本医療法人協会ニュース 2025年12月号

■巻頭言
第40回全国医療法人経営セミナー実行委員会 委員長
日本医療法人協会 理事/三重県支部長
医療法人富田浜病院 理事長・院長 河野稔文
■第40回全国医療法人経営セミナー
持続可能な地域医療提供体制へあるべき姿を多角的な視点で議論、実現へ
→概要はこちらへ
■調査レポート 2025年度病院経営定期調査結果報告
増収減益傾向が継続年々病院経営の厳しさ顕著に
●NEWS DIGEST
●秋の叙勲・褒章について
●独立行政法人福祉医療機構貸付利率表
●編集後記
第40回全国医療法人経営セミナー実行委員会 委員長
日本医療法人協会 理事/三重県支部長
医療法人富田浜病院 理事長 院長
河野 稔文「第40回全国医療法人経営セミナー」を11月15日、三重県四日市市の都ホテル四日市で開催いたしました。大会テーマは「サステナブルな地域医療を目指して」とし、政策、制度、医療現場のあらゆる視点から日本の医療の持続性を考える場とすることを念頭に置いて企画いたしました。 テーマを決めたのは2024年度診療報酬改定の直後でございましたが、当初はここまで「医療提供体制の持続可能性」が切実な課題となるとは想像しておりませんでした。
特別講演Ⅰでは、厚生労働省医政局総務課医療政策企画官の西川宜宏先生に「2040年に向けた医療提供体制の改革と医療機関経営について」の演題でご講演いただきました。新たな地域医療構想の策定、総合的な医師偏在対策、医療DXの推進を三本柱とした医療法等改正案について、分かりやすくご説明いただきました。
基調講演では、衆議院議員で元厚生労働大臣の田村憲久先生にご登壇いただき、「これからの我が国の医療政策について」というテーマで、 親近感の湧く語り口で率直に現在の政策の動向や方向性について、ご自身の問題意識も交えながらお話しいただきました。会場の皆様も大きく頷かれる場面が多かったように感じております。
文化講演では、2000年の歴史をもつ伊勢神宮についてご講演いただきました。講師を務めてくださった皇學館大学名誉教授•特別招聘教授の櫻井治男先生の語り口は、まさに悠久の時の流れを感じさせるもので、日々の経営に追われるだけでなく、長い歴史の観点から物事を考える大切さを改めて認識する機会となりました。
ランチョンセミナーでは株式会社ALY様、コーヒーブレイクでは本田技研工業株式会社様とリタワークス株式会社様にご登壇いただき、企業からの最新ソリューションをご紹介いただきました。
特別講演Ⅱでは、石井公認会計士事務所所長の石井孝宜先生より、「医療法人経営の持続可能性を考える」の演題で、医療法人として病院を運営する視点から、政策との関連も踏まえつつご講演いただきました。医療法人制度そのものの見直しという大変大きなテーマについて、多くの示唆を頂戴いたしました。
シンポジウムでは、伊藤伸一会長と私が座長を務め、川崎医療福祉大学医療福祉マネジメント学部医療データサイエンス学科特任教授で前衆議院議員の橋本岳先生、太田圭洋副会長、国際医療福祉大学大学院教授の島崎謙治先生、一般財団法人三友堂病院の田林義則先生にシンポジストとしてご登壇いただきました。高市政権の医療政策、現在進む政策論議、医療制度全般を俯敵したご考察、そして地域医療連携推進法人 の現場からのご報告など、多様な視点からのご議論を拝聴することができました。
末筆ながら、ご来場いただきました皆様、そして大会の準備にご尽力くださいました方々、ご支援賜りました皆様に、この場をお借りして改めて御礼申し上げます。。
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